曼殊沙華・玉すだれ・野蒜

この所の雨続きに、神主屋敷の前庭に曼殊沙華が咲きだしました。これに続く境内にも花茎が伸びています。お彼岸には満開となるでしょう。
「赤々と 地よりしみみに つくづくと 火を焚きあぐる 曼殊沙華の花」 尾山篤ニ郎
「曼殊沙華 茎立しろく なりにけり この花むらも 久しかりにし」 北原白秋

雨が続き急に涼しくなり、玉すだれも咲きそろいました。
「秋こむと 言いしばかりに 玉すだれ 庭の片隅 涼やかに咲き」 へし切 (令和7年 愛媛県)

平成29年(2017)歌会始 お題「野」 「土筆摘み 野蒜を引きて さながらに 野にあるごとく ここに住み来し」 美智子皇后

「醤酢(ひしおす)に 蒜搗き合てて 鯛願ふ 吾にな見えそ 水葱(なぎ)の羹」 万葉集 長忌寸意吉麻呂(ながのいみきおきまろ) :酢味噌和えの野蒜に鯛を添えて食べたいのに、なぎ(みずあおい)の汁など見せないで欲しいと願っている。