今年の夏、あまりの暑さと乾燥で途絶えてしまった玉すだれが、ここ数日の雨で復活、草丈はまだ短いのに花茎が急に伸びて開花した。別名レインリリーと言うにふさわしく、雨天に誘われて咲きだしたのでしょう。

紅梅や 見ぬ恋つくる 玉すだれ 松尾芭蕉 ・・・・ここでの玉すだれとは御簾(みす)の美称で、レースのカーテンのように恋心を遮るような意味を持っている。・・・庭先の紅梅の美しさに、向いの御簾の奥にいるだろう女性に恋心を抱いてしまう。
玉だれの 小簾(おす)の間通し ひとり居て 見るしるしなき 夕月夜かも 万葉集1073番 (一人で座って見ていてもしょうがないなー)
玉すだれの細い葉の林立しているのを簾(すだれ)に見立てている。 玉垂(だれ)は、小さな玉を連ねて紐通して、簾にしたもの。

夏の暑さで枯れてしまったのが、この所の連日の雨で生え出し、十分伸びないうちに待ちきれず、花茎が伸びて咲きだしました。 16日の早朝、まだ眠いのでしょうか、花びらが閉じ加減ですが、すぐに開きます。 「仲秋と いえども暑は 容赦なし 走る目には 玉すだれ涼し」 詠み人知らず

↑ ムスカリも葉が生えだしました。

↑ 月見草もこぼれ種で増えてきましたが、なかなか花芽が付きません。
月見草 もの言わずして 開くとき 一重の四辨 しろたえの台」 二宮冬烏