無患子(ムクロジ)は椋(ムクノキ)の実で、果皮にサポニンを含み、水に溶かすと泡立ち、石鹸の代わりに使われた。中の種子は固く数珠や羽根つきの羽根の重りに使われた、黒い玉です。

弓削神社の神主屋敷の庭にある椋(ムクノキ)。落葉高木、関東以西の山地に自生する。樹高7~15m、花期は6月、果実は⒑~11月、約Φ2~3cm、飴色~黒色、中の黒い種子は固く、羽根つきの羽根の重りや数珠に使用され、無患子は子が患わ無いという願いがこめられ、縁起物に使われました。
無患子の 地に落ちたる 青き実を いつくしみつつ 拾ひあつめぬ 土屋文明

椋の葉。

落ちていたムクロジの実を広い集め、椋の根元にあった六角形の水鉢に、”無”の字に並べた。真っ黒くなった実は昨年のものか?緑の実は今年暑すぎて落ちたものか、適期に熟せば飴色になると言われるが、まだ数が少ないようだ。10‐11月になれば飴色になって落ちるのだろうか。



無患子の果皮を細かく千切り、水につけて半日後によく振るとサポニンが溶けて、せっけん液となる。膜を強くするため少し砂糖を入れる。

ストローでシャボン玉を作ってみた。
無患子の 実こぼれ落ちし 石畳 月の光に 艶やかに映る 詠み人知らず
無患子の 拾う実の皮 水に漬け わらべ泡立て 吹くシャボン玉 白水

羽根つきの羽根をつくってみました。左二つはムクロジの核(玉)に電動ドリルで孔をうがち、その孔に薄い包装紙を正方形に切り、八方に折り込んで中央をこよりのように撚り、ねじ込んだものです。玉の上部、一文字ラインのヒビの入っている方から穴をあけます。
右の二つは、同じ正方形の薄紙を八方に折り、中心にムクロジの核(黒い玉)を置いて包み込み根元を細ひもで縛ったものです。ムクロジの黒い球が見えないのでつまらないですね。
どちらも、鳥の羽根と違い、重いのか、すとんと落ちてしまいました。失敗!!!です。
鳥の羽根は手に入らないので、赤い羽根、白い羽根の共同募金の時にやってみようかと思っています。