三枚目の絵柄には、蛾眉山上 彩雲月輪 とあります。蛾眉山の上空には月が彩雲に囲まれていると訳します。月が薄い雲に通りかかると緑や赤などの模様がまだらに見える現象で、昔から吉兆とされる。月暈(つきがさ)とも言い、雨、地震、世の乱れの兆候ともされるが、幸運のしるしでもあり、苦労があっても、これを見たものには幸せが訪れるでしょう
蛾眉山とは、市川三郷町四尾連湖の東南にある山で、標高1279m、富士山に向かう富士講信者の巡礼路にもなっていました。地図には蛾ヶ岳となっていて山梨100名山の一つでもあります。
物はみな みつ(満)をかけ(欠)ゆく はじめとも しらでや月のすみ(澄)ほこるらむ 第二十七代弓削神社宮司能登守青島貞賢(さだかた)(1820-1896)享年78歳。
願いが満たされれば安堵してそこから下り坂になることがままある世の中、だから油断しないようにとの例示です。気を付けましょう。
次回は四番目の朱印くじ「四尾龍王 湖面波紋」です。乞うご期待。