令和六年元旦午前零時前には弓削神社拝殿前の参道に初詣の人、人、人、隋身門と鳥居の間で配られた朱印くじ(前日の入魂式でお札と共に霊入れをしました)を持って、花火の合図と同時に新年の寿ぎのお祓いを受けました。朱印くじの当たり番号は末尾の三番と張り出され、当たりくじを持った人は、社務所(参籠殿)で賞品の毒まんじゅう(和菓子舗大田屋製)をもらって大喜び。もちろん参籠殿では弓削神社のお札、破魔矢、お守りなど縁起物を買う人で、これもまた行列ができていました。
さて、配布された朱印くじは12種類ありました。これを1枚ずつ解説します。その前にすべてに共通の文言(序文)があります。序文:令和六年潤甲辰歳 福徳壽栄初春祈祷 二宮明神五穀豊穣 一粒万倍三碧木星 とありがたい言葉が書かれています。令和6年うるうきのえたつの年に、幸福と豊かさ、長寿と繁栄を願い、二宮大明神に五穀豊穣を祈念し、一粒の籾は万倍となって稲穂に稔り、若木は陽光を受けて成長する。
一番目の札は「四海兄弟 天下泰平」とあります。人類みな兄弟の様に、仲よくなれば争いもない。と祈念しました。ヨーロッパでも中東でも理不尽な戦いが起こっています。憎しみをあおり、人格無視した結果です。お互いを理解し、尊重することが出来れば平和を取り戻せるでしょう。
弓に鏑矢を番え、四天に棲む悪魔を撃つ構図ですが、弓削神社の神紋が「向い抱き弓」で、御祭神の大伴武日命が日本武尊東征の副将軍として靭部の称号を与えられた故事を以って弓紋となりました。靭(ゆき)とは背中に背負う矢を入れる筒のことですが、官位として、宮中を護衛する集団の頭領で、武士としての最高位の称号となります。 次回に二番目の絵柄を公開します。